あたまのまえあたり

ブログというより備忘録

石田長生にHappiness / Char フリーコンサート"Rock Free"@7/19日比谷野音

開催2日前の7月17日に急遽発表されたCharの野音フリーコンサートに行った。

野音・Char・フリーライブと云えば79年7月14日のJohnny, Louis, & CharのFree Spiritですよね。私はその頃まだ子供だったのでリアルタイムでのJLCは知らないのですが、今回のフリーライブの第一報を聞いた時はうれしくて堪りませんでした。2004年に発売されたFree SpiritのDVDで何度も観ていた伝説の光景を自分も体験できる…!

 

何としても観たかったので当日はチケット配布時間の10:00よりも1時間半早く行って並び、無事チケットをゲット。 それにしても野音は半年~1年以上前からブッキングしなければ土日は会場を押さえられないと聞くし、この日にやる事はおそらくずいぶん前に決まっていたのではないかなと思う。急な発表はCharファンじゃない人にもフラッと気軽に来て楽しんでもらいたい気持ちがあるからなのだろうか、等いろいろと思い巡らせてしまったのですが。

 

さて、フリーライブ自体の感想やチャーさんのMCを思い出せる限りで。

今回のライブタイトル・Rock Freeはまたチャーさんお得意の洒落が効いていて、Rock Free=ロック自由=60だそうです。ライブタイトルだけ並べて見ると先日の武道館公演・Rock十とは対になるのかなとも考えたりして。

16時の開演時にはほぼぎっしり後ろまでお客さんが入っていました。 「タダより怖いものはない……お前ら、(無料で見ることを)絶対に後悔させてやるからな!」と冗談めかしていつもの調子のチャーさん。 頭からの2曲はSam and DaveのHold on I'm coming(シブすぎる!)とStill Standing。リズム隊は古田さんと澤田さん、サイドギターには佐橋さん、鍵盤にはkyOnさん。

Still Standingに入るあたりで上空から雨がぱらついてきた。チャーさんの「ほらな、今電話しといたんだよ雷神に(笑)」というようなMCとは裏腹に雨はすぐ止んでしまったけれど(笑)。 前半戦はゲストメンバーを入れ替えて2曲ずつセッション的に進行した。

チャーさんいわく次の患者さんは山岸潤史さん。山岸さんはこのために来日したようです。 先日他界した石田長生(以下石ヤン)が参加したSooo Baad Revueのソウル地下鉄のカヴァー、グルーヴィーなリズムとギターが気持ち良かった。

 

次は小児科の患者さんです、とチャーさん。ん?と思っていたらとても若いギタリストが登場。チャーさんの話によると13歳のイワモトアキラ君というそうで、夏休みを利用して熊本から来たと。アキラ君は地元のライブハウスに出て演奏しているそうですね(ちょっと検索したらYoutubeでSmokyを演奏している映像が出てきました)。

曲目はCreamのCrossroadとJeff BeckのGoing Down。サウスポーのアキラ君は大人顔負けの堂々としたプレイで会場を沸かせていました。

そしてこの後もう一人聞き覚えのある名前が。山岸竜之介君です。さんまのからくりTVの企画で出ていた天才幼稚園児ギタリストですね。あの幼稚園児がすっかり恰好良く成長していて驚きました。何の曲かはちょっとわからなかったけれど、からまわりのリフを途中に入れたり、泣きのブルージーなギターの音色で盛り上がった。

チャーさんの「お前らガキのくせにエフェクター多すぎなんだよ!Rock+一個にしとけっての(笑)」という一言には笑った。 Purple Hazeでは山岸さんとアキラ君が出てきてギタリスト4人+バンドメンバーでのセッションでした。

 

30分の休憩をはさみ、後半戦の頭からは佐橋さん再登板でムッシュかまやつが登場。 ザ・スパイダースのノー・ノー・ボーイ、ムッシュとチャーさんで「ドアの向こうでちょっとだけ」を繰り返し歌った部分が何だかよかった。 ムッシュが着ていた黒シャツの背中に白い文字ででかくFUCK OFF BITCHとプリントされてるのをすげーなと思って見ていた(笑)。古希超えてそんなシャツ着てはまるのはムッシュ内田裕也くらいでしょうね。

この後はJesseがステージに上がり、I'm Just Like You、ニッポン Char, Char, Charと続く。I'm Just Like Youの途中でJesseが「雨が降ろうが晴れようが 石田長生の為に歌う」とラップを入れ、ここから少し石ヤン追悼モードへ。 BAHOでよく演っていた曲・HappinessとANYTIMEでは山岸さんと金子マリさんもステージに出てきてサビの部分で「石田長生にHappiness」と何度も何度も繰り返し、ライブでお馴染みだったHappinessの合いの手を「あいつのとこまで届けてやってくれ!」とチャーさんが歌いながら煽ったのには思わず目頭が熱くなった。

2013年だか去年だかのTRADROCKツアーでのMCで、将来は石ヤンと老人ホームを音楽で慰問して回るんだァ、なんて話していたのを何だか急に思い出してしまった。ANYTIMEに行く前にチャーさんがマリさんと山岸さんにボソッと言った「後でゆっくり泣こうや」に少し本音を見たような気がした。 追悼モードとは云え辛気臭くはならず、会場に居合わせた皆が笑顔で石ヤンを送った感じだった。

 

アンコールは全メンバー登場でストーンズのJumpin' Jack Flashを全員でセッション。 ブルージーな選曲多めでゲストもこんなに多くて、これ本当に無料でいいの?って内容だった。プレイする側もある意味フリーでしたが(笑)。

チャーさんのライブではアンセム的になっているSmokyを演らないライブは私は初めてかもしれない。こういうところにも今回のライブの意味はあるのかなと思ったり。

羽根付き帽子被ってギターを持ったてるてるチャーのイラストと、近年すっかり定着したCharロゴがデザインされたチケットが可愛いですね。紙質も裏表光沢ありで結構しっかりしていて、フリーライブなのにこういうところにお金かけていいんですかチャーさん!ファンはライブの記念になるからうれしいですが。

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この規模のライブ1本開催するのには多分たくさんの時間や人手やお金がかかるわけですよね。チケットに表記の主催・企画・制作がZICCAになっているという事はこのライブ、事務所の(=チャーさんの)ポケットマネーで行ったのでは?まああくまで素人の想像なのですが、そうだとすれば色々と男ットコ前すぎる。

ネットがあれば音楽は何でもタダで手に入るこの時代に敢えてのフリーライブ、毎年恒例化するつもりだから応援よろしく!とも言っていた。

 

とても熱く(暑く)楽しかった2015年版Free Spirit、石ヤンも空から眺めていただろうか。

 

 

 

登場メンバー

Char、澤田浩史(B)、古田たかし(Dr)、kyOn(Key)、ムッシュかまやつ、山岸潤史、金子マリ佐橋佳幸、Jesse(RIZE)、山岸竜之介、イワモトアキラ

 

曲目はとりあえずわかる範囲でメモしておいたものを。

第一部

Hold on I'm coming(Sam & Daveカヴァー)

Still Standing

ソウル地下鉄(Sooo Baad Revueカヴァー)

Crossroad(Creamカヴァー)

Going Down(Jeff Beckカヴァー)

Purple Haze(Jimi Hendrixカヴァー)

 

第二部

ノー・ノー・ボーイ(ザ・スパイダースカヴァー)

I'm Just Like You

ニッポン Char Char Char

Happiness

ANYTIME

What'd I say(Ray Charlsカヴァー)

Tokyo Night

 

アンコール

Jumpin' Jack Flash(The Rolling Stonesカヴァー・全員で)